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No88.適応障害

2008/12/21 21:16

週、期末試験を終え、日本に一時帰国しました。夏に帰国して以来なので、3ヵ月半ぶりです。決して昔のことでもないのに、若干日本特有のシステムへの適応障害のような症状が出ています。

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まず、日本語が出てこないのです。これは前回の帰国時から同様の症状が出ていました。前回はきっと学校の同級生(アメリカ人)が東京に遊びに来ていて、彼とよく会話していたからだろう、と結論付けていました。今回は周囲に英語を話す人は誰もいません。にもかかわらず、美しい日本語を話せません。単語もそうですし、文法も、そして発音も、若干おかしいのです。いやぁ、困った、困った。アップロードファイル

9月に日本人新入生歓迎会を催した際、日本人同級生の一人が日本語で自己紹介しました。

「2年生のXXと申します。家族は、妻一人、子供一人です。」


どっと笑いが起こりました。妻は一人に決まっているだろう、と。が、どうしても、英語環境にいると、I have a wifeという思考に染まってしまうため、日本語で自己紹介しても、妻にも冠詞をつけたくなってしまうのです。
当時は、私も同級生の自己紹介にクスっと笑ってしまいましたが、きっと、今の私は、同級生と同様の日本語レベルなのでしょうね。

続いて、成田空港から実家へ向かう電車内。
飛行機の中で無料配布されていたFinancial Timesに目を通します。MBA留学前に2年程購読していたFTの薄桃色の紙面を懐かしく思いながら、あぁ私も少しは英字新聞を読むスピードが上がったなぁ、なんて感慨に耽っていました。で、丁度乗り換えの電車が反対ホームに到着したのを見て、そそくさと荷物を担いで乗り換えました。
乗り換えが上手くいって、ラッキーだと思った10秒後、私の顔は急に青ざめます。そう、コートを置き忘れたことに気づいたのです。アップロードファイル荷物が嵩張るし、気候も穏やかだったことから、コートを網棚に乗せていたのでした。
ニューヨークでは、サブウェイに網棚というものが存在しませんし、もし存在したとしても、置き引きの確率が高いため、誰も使わないでしょう。そのため、網棚にコートを置いたことを降車するまで忘れずにいる、という日本での習慣が鈍ってしまっていたのです。

いかに自分の普段の行動がパターン化しているか、考えさせられる出来事でした。

仕方なく、最寄り駅の駅員に遺失物の届出を出すことにしました。運悪く、電車の終点駅は群馬県。たとえコートが見つかっても、手元に届くのは明後日になるとのこと。あぁ、明日はスーツを着て外出する予定があるのに、12月の寒空をコートなしかぁアップロードファイル、とへこみながら、届出の処理を待ちます。

そこへ、乗り越し精算の乗客がやってきます。精算額は160円で、乗客は510円を出しました。ちょっと暗算の弱そうな新米駅員さんは、電卓を叩いておつりを計算しています。すると「つりは350円だろ、こらアップロードファイル」といらついた口調で、乗客は不平をぶつけます。新米駅員さんは「申し訳ございません」と、恥ずかしそうに顔を赤らめて謝りました。

彼らのやりとりをみて、思わず「なんて態度の悪い乗客なのだろう」、「この乗客は、電卓を叩く5秒を待つことができないのか」、「またはもっと丁寧な言い方、ないしユーモアセンス溢れる言い方でおつりの金額を新米駅員さんに伝えることができないのか」と感じました。

この出来事を通じての気づきは2つ。
1つは、アメリカでの生活が長くなると、無料サービスに対する期待値が気づかぬうちに低下する、という事実。チップ文化アメリカでは、「良いサービスはお金を払って提供してもらうもの」というのが常識です。横柄な乗客を見て思わず、「そんな些細なことで不平を言うなら、チップを渡したらどうよ」と思わず口に出しそうになりました。
いやいや、ここは日本です。そんなことは通じません。郷に入ったら郷に従いましょう。

もう1つは、日本では絶対的にお客様が優位な立場にある、という点。美しい表現では「顧客中心主義」となりますが、実態は決して美しい面ばかりでもありません。
夏目漱石の小説にこんな趣旨の件があったのを思い出しました。

「人は一度誰かにへつらうと、いつかは誰かをへつらわせようとするもの。」


現代社会は、生産・交換・消費によって成り立っている相互依存型社会ですから、自分が顧客になることもあれば、サービス提供者になることもあるわけです。サービス提供者として、顧客の理不尽な難癖にも礼儀正しく対応する一方で、自分が顧客側になると、その恨み・復讐心からか、同じような理不尽な態度を取る傾向が、日本社会にはあるような気がします。
その結果、顧客がサービス提供者に対して、素直に「ありがとう」と言葉を掛ける機会が、アメリカと比して日本は少ないように感じます。

なんてことを考えながら、駅のエスカレータに乗ったのですが、案の定右側に立ってしまい、道を急ぐ通行者の邪魔をしてしまいました。関東は自動車もエスカレータも、右側が追越車線でしたね。
エスカレータを降りた後、たまたま同じ進路を取ろうとした他の乗客に対しては、気を利かせたつもりが思わず、「Go ahead please」と英語で言ってしまい、厭味な感じの自分にうんざりしてしまいました。

まだまだ、日本社会に適合するには、時間がかかりそうですが、その分新しい発見に出会えるのかもしれません。もう少し確信犯的に適応障害のままでいようかな、と思っています。



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