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No87.Ms. Doubt #03(コーポレート・ガバナンス)

2008/12/17 11:22

日は、日本帰国前日です。時差調整すべく、遅めに起き、これから荷造りして、徹夜で翌朝の飛行機に搭乗しようと思っています。でもどうせ眠くなって、明け方ぐらいに寝てしまうんだろうなぁ、と思っていたら、眠気も吹き飛ぶようなニュース記事を発見しました。

以下、「続きを読む」リンクをポチっとクリックして下さい。
(RSSリーダーなどで表示されない方は、サイトまで見に来てね。)

(日経NET 2008年12月16日の記事より)

TBS、株主総会で認定放送持ち株会社移行承認

TBSは(2008年12月)16日、東京都内で臨時株主総会を開き、2009年4月に放送法上の認定放送持ち株会社に移行する議案を株主から承認された。同持ち株会社には1つの株主が議決権の33%までしか保有できない出資制限があり、同社の買収防衛策が現行より強固になる。筆頭株主である楽天は議案に反対しており、株式の買い取り請求権を取得した。権利行使するかどうかの方針は明らかにしなかった。

20%弱のTBS株式を保有する楽天は高山健取締役が総会に出席し、出資制限について「株式市場の経営監視から過剰に保護するもの。経営効率化が徹底されないのではないか」と質問した。TBSの井上弘社長は「公共性や経営の安定を守る制度。収益力向上に努力していく」と応じた。

議案は他の大株主などの賛成で可決され、総会は1時間余りで終了した。


今学期、Corporate Governanceの授業を履修したため、この手の類のニュースに敏感になりました。多少、ネットで調べてみましたが、やはりここは専門家のご意見を伺ってみようと思い、Professor Franklin Edwardsにメールで問い合わせたところです。
以下、私の疑問点のあらましです。いやー、分からないことだらけです。アップロードファイル

-- まず、議決権の33%までしか保有できない出資制限を、定款上に規定できるという事実。そんなウルトラCができるなんて。。。驚きです。アップロードファイル
授業では、敵対的買収防護策として代表的な、ポイズンピルやパックマン・ディフェンス、グリーンメールなどを学びましたが、出資制限の変更は、法律的に可能なのでしょうか?Fiduciary duty of loyaltyに反しないのでしょうか?

-- 続いて、楽天が、株式買取請求権(日経NET上では「買い取り請求権」と書いてありますが、名詞形なので「買取請求権」と記述するのが正しいはず)を取得した点。
臨時株主総会前に、プロキシー・ファイトといった手段を講じていないこと、そして、臨時株主総会が1時間5分で終了していること、を鑑みるに、当初から楽天は株式買取請求権を取得する腹積もりだったのではないか、と推察しています。

-- 最後に、株式買取請求権を取得したが、実際に行使するか不明な点。楽天はTBSに対し、公正価格で買い取るよう請求できますが、現在の市況は悪すぎます。
楽天・TBS間の価格調整が30日以内に完了しない場合、楽天またはTBSは、裁判所に価格決定の申し立てをすることができます。30日以内に合意できない可能性がありそうですし、裁判所がTBSに有利な価格決定を下す可能性もあります。楽天は株式買取請求権を取得はしたけれど、行使しない方が良いのかもしれません。
株式買取請求権の取得の背景に、どのような思惑があるのでしょうか。


(2008年12月21日 追記)
定款上で出資上限を規定しているのではなく、認定放送持株会社(くどいのですが、認定放送「持ち株」会社ではなく、「持株」ですね)という放送法特有のシステムでした。ウルトラCは、公共性を帯びる(らしい)メディア企業にのみ適用可能なのですね。少し安心しました。

が一方で、他のメディア各社もTBSに追従する可能性があることを懸念しています。明らかにメディアの形態が今後5年以内に大きく変化するであろうと予測される業界にあって、外部からの変革の波を遮断するような放送法というのは、いかがなものでしょう。例えば、PEファンドがマジョリティを持って役員を送り込むような荒治療は、メディア業界では不可能になってしまいます。

<参考: Wikipediaより、「株式買取請求権」とは>
株主総会決議が行われた時に、議案に反対した株主が会社との関係を絶つために、自己の保有する株式について会社に買い取りを求める場合の権利です。
買取請求権を取得できる反対株主とは、株主総会に先立って反対する旨を株式会社に対し通知し、かつ、株主総会において反対した株主と株主総会において議決権を行使することができない株主と定義されます。
また、買取請求権を株式買取請求をした株主は、株式会社の承諾を得た場合に限り、その株式買取請求を撤回することができます。



<Ms. Doubtとは>
常に周囲の事象に疑問を持ち続け、分からないことは、正直に分からないと言葉にし、教えを請うシリーズです。

<Ms. Doubtシリーズ過去履歴>
第1回(社名): http://kicosj.blog118.fc2.com/blog-entry-69.html
第2回(賄賂とチップ): http://kicosj.blog118.fc2.com/blog-entry-79.html



コメント

  1. 通りすがり | URL | -

    Re: Ms. Doubt #03(コーポレート・ガバナンス)

    そもそもアメリカと日本で法律が違いますよ・・・

  2. KicoS | URL | -

    通りすがりさんへ

    アメリカと日本で法律が違う、というご指摘ですが、如何様にも解釈できるので、少々返信に窮しましたが、先程、認定放送持株会社について、追記させて頂きました。

    が、もしかしたら、アメリカと日本で法律が違うのに、アメリカ人Professorに質問するなんて意味がない、というご指摘なのかもしれません。
    (以下、聞かれていないけれど、私なりの回答を)

    Professor Edwardsの授業では、アメリカ以外にイギリス、ドイツ、イタリア、日本などのコーポレート・ガバナンスを比較論的に扱います。
    例えば、日本の小糸製作所 vs. スティールパートナーズや、ライブドアのケースを実際に扱います。Professor Edwardsは日本のコーポレート・ガバナンスに造詣が深いため、決して質問相手としては間違っていないかなぁ、と思います。

    また、毎年ビジネス・スクールの授業で扱うケースは見直しがかかるため、私からの質問メールを契機に、来年以降のコーポレート・ガバナンスの授業に、本件が組み込まれる可能性もあるのではないかと思っています。
    次世代への貢献という意図も含め、Professor Edwardsにメールを送った次第です。

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