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No201.Ms. Doubt #8(女性を勘違いしてますよ)

2013/06/20 18:05

近、サラリーマンとして会社勤めしていた頃と、今の自由気ままな起業生活を比較することが多くなりました。そして自然と、両方の視点から、社会問題を考えるようになりました。

女性の職場活用、とりわけ経営層への登用に関して、大変興味深い記事が日経BPオンラインに掲載されていたので、皆様にもご紹介します。鼎談(3者による会談)なのですが、海老原 嗣生(えびはら・つぐお)さん(リクルートキャリア フェロー、株式会社ニッチモ代表)の発言に圧倒的に軍配が上がったように感じました。

「女性役員を増やさないと日本は滅びる?!」
緊急鼎談!「安倍さん、女性を勘違いしてますよ」(下)

司会: 「育児休業3年」「待機児童を5年でゼロに」「上場企業に女性役員を1人」など、安倍晋三首相が次々に掲げた女性のための政策案。(中略)
子育てで仕事を辞めた後、働きたいのに職がみつからない女性は340万人を超えると言われています。子育てでブランクを空けた女性が、いかに社会復帰するかも大きな問題。インターンシップ事業やトライアル雇用への助成策も挙がっていますが、これらをどう見ますか。


WomenInitiatives_Nikkei.jpg

海老原: 欧米のような「一生ヒラ社員コース」を作れば、問題はかなり解決します。あちらでは、一生働いてもヒラ社員という人が6割以上を占め、エリートはごく一部。欧米では皆、ワークライフバランスが取れていると日本では誤解されていますが、エリート層は死ぬほど働いていて「眠らない人たち」と言われています。一方、ヒラ社員は残業がほとんどなくて、ワークライフバランスが無理なく保てる。どうせ出世できないから、男性だって育児休暇を取ったほうが得だから、しっかり取ります。女性も育休を取り、戻ってきても残業なしだから両立しやすい。周りは皆ずっと平社員だから、育休を取っても後れをとるという焦りもない。

一方日本では、大卒社員ならほぼ皆、係長まで上がり、そのうちの大半が課長になっていく。そんなのは、世界的にみて日本くらいです。(中略)欧米だって、エリート女性は家庭を顧みず働いて、家事育児はアウトソースです。ここに誤解がある。日本人は「欧米だとエリートでもワークライフバランス充実」と勘違いしている。



これを私なりにかみ砕くと、

1) 日本もそろそろ「階級社会」を容認した方が良い - 男女差の前に、アウトプットを出せるかどうかの区別がモノを言う社会
2) 失業率増の覚悟がないなら、女性の職場参画を語る資格はない


私が過去に勤務していたのは、離職率の高い業種で、俗に言う「Up or Out」(出世しろ、さもなくば辞めろ)が暗黙知でした。なので、女性だろうが優秀であれば会社としては残ってほしいと考えます。一般的な区別で言うところの「総合職」と「一般職」には、大きな乖離があって、一般職でもできる仕事は全て振り、総合職には総合職しかできない仕事に注力せよ、というのが当然でした。なぜって、総合職と一般職には、相当の給与格差があり、そして求められる能力や成長スピードも全く異なるから。

このようなノーム(規範)は、日本の一般的な会社では非常識と捉えられ、受け入れがたい印象です。でも、ちょっと外を覗いてみれば、日本の一般的な会社の方が、不可思議に思えます。例えば東南アジアでは、エリートの家では、使用人(ドライバー、ハウスキーパー、ベビーシッター等)が複数いて、エリート女性は使用人にかなりの仕事をアウトソースしています。それでも、エリート女性の収入が使用人全員の給与を大幅に上回るわけです。

優秀な女性の社会復帰・活用を論じる時、そこそこ優秀な男性(失礼!)の出世が頭打ちになったり、多くの男女の所得水準が下がる可能性があることを、同時に見据えないといけません。新たな階級闘争の始まりです。

そして所得水準が下がるだけならまだしも、失業率が増加する可能性について、皆、見て見ぬふりをしているのも気になります。総務省の労働力調査を見てみましょう。

2013年4月時点の集計値によると、日本の失業率と失業者数は4.1%291万人です。子育てで仕事を辞めた後、働きたいのに職がみつからない女性340万人は、失業者数の母数に入っていません。これを勘案すると、実体は失業率9%弱になります。日本での新規雇用創出を考えないで、ただやみくもに女性の職場参画について検討し、助成金ばかりつぎ込むのは、不安定な社会システムへの誘導に他ならないのではないでしょうか?

私自身は、リバタリアン寄りの志向なので、政府は小さい方が良いと考えています。ですので、形骸的な管理職の女性比率設定や、真因解決につながらない目先の助成金ばらまきには反対。

むしろ、地味で時間もかかるかもしれませんが、30代・40代での女性の起業(というよりもスモールビジネスの自営が主かも)を啓蒙したり、人的に支援する活動を、NPOなどと連携して推進していく方を推奨します。女性が働きづらい大企業の職場環境に、子育てが一段落した女性を無理に押し込むよりも、自分たちが働きやすい職場環境を自ら作り出すという選択肢を与えた方が、幸せなのではないでしょうか?


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