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No156.パクス・アメリカーナ(Pax Americana) #03

2009/10/23 01:33

から思い起こすと、私のMBA留学1年半は奇妙な住環境でした。築103年のおんぼろ建物で、5人のフラットシェア。フラットメイトが、これまたありえない組み合わせです。

オランダ人、女性、ジャーナリズムスクール修士
韓国系ニュージーランド人、男性、アーキテクチャースクール修士
ラテン系アメリカ人、男性、バイオサイエンス博士
ザンビア人、女性、国際・行政学+メディカルスクール修士


ここまで国際的になると、食生活もバラバラなのですが、唯一4人に共通しているのは、冷凍庫にお気に入りのBen & Jerry’sのアイスクリームを常備している点。B&Jの最大の競合と言えばハーゲンダッツですが、誰もハーゲンダッツを冷蔵庫に入れていないのは何故でしょう?

正直、ハーゲンダッツと同じ価格帯の分際で、パッケージが安っぽく見えるが故に、私にはB&Jを購入する理由もありませんでした。しかも、月の食費は200ドル以下という激貧学生生活だし。

ただ、1年以上も冷凍庫にフラットメイトのB&Jが常備されているのを見続けると、否が応でも試してみたくなり、ジョギング帰りに近くのスーパーで購入してみることにしました。

以下、「続きを読む」リンクをポチっとクリックして下さい。
(RSSリーダーなどで表示されない方は、サイトまで見に来てね。)

いやはや、B&J、種類多すぎ。しかも、ネーミングが変わったものが多いのです。10分以上、アイスクリーム売り場の前で悩んだ挙句、私が手にしたのは、ピーチ・コブラー。が、やっぱりチェリー・ガルシアが良かったかなぁ、と帰路で思い直したり。

BJ_Peach.jpg BJ_Cherry.jpg

これは食べる喜びだけでなく、ショッピングのワクワク感を提供する製品なのだと気づきました。ははーん、アメリカ消費社会は、こうやって出来ているのか、と。そりゃぁ、Saving Rateがマイナスになるわなぁ。一度B&Jを食べると、別のテイストも試したくなるのです。こうして、ジョギングして消費したカロリーは、B&Jの策略によってチャラにされます。いや、むしろ別のテイストのB&Jを食べるために、明日もジョギングしようと思うのかも。

が、これで終わらないのがB&Jのすごいところ。良く見ていただくと分かるとおり、B&Jのロゴの上に「All Natural」の文字が見えます。そう、実はB&Jはアメリカにおける社会的企業の代表格なのです。添加物を使わない、地球環境に優しいパッケージを利用する、チャリティー活動に積極的に投資する、地域雇用を守る、社内の給与格差は最大7倍まで(例えば工場社員の年俸が300万円なら、社長の年俸は2100万以下)、などなど。
消費者からすると、B&Jを食べつくしてカロリーオーバーになっても、購買活動を通じて社会貢献しているような気分になって、罪悪感が薄れるのです。

ところが、アイスクリーム市場の競争激化やヘルシー志向、味覚の多様化を受け、利益率が悪化した結果、B&Jは2000年にユニリーバに買収されることに。社会的企業の大方針は変わらずとも、各所に変化が生じました。例えば、B&J買収の直前に、ユニリーバは合成甘味料の会社を買収しています。「All Natural」にこだわるB&Jに対し、統合シナジーを優先するユニリーバは、合成甘味料の使用をB&Jに突きつけ、当時「BenとJerry(創業者)はユニリーバに魂を売った」とメディアに揶揄されました。

でもね。本当の社会貢献は、高カロリーなアイスクリームなんて食べず、メタボ防止することで、医療費を抑制することなんじゃないかしら。と、声を大にしてアメリカ人に言いたい。
Pax Americana信奉(大量消費による内需維持)も、そろそろ終焉を迎えているのかもしれません。



<参考>

B&Jの社会的ミッション、アイスクリームの種類解説は こちら
B&Jの歴史と買収劇については こちら




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